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介護職の給料・処遇改善のリアル|資格と施設で変わる

介護職の給料・処遇改善のリアル|資格と施設で変わる

介護職の給料は「安い」と言われがちですが、実際は資格・施設形態・処遇改善加算の取り方で、同じ仕事でも月数万円の差がつきます。まずおおよその数字から押さえましょう。常勤の介護職員の平均給与額(月給・常勤、基本給+手当+賞与込み)は月33万8,200円、前年度から4.3%増えています(厚生労働省 令和6年度介護従事者処遇状況等調査)。この記事では、年収の目安と、自分の手取りを上げるために何を動かせるのかを整理します。

介護職の年収は今いくらか

平均月給33.8万円という数字には、夜勤手当や処遇改善加算による上乗せが含まれています。基本給だけ見ると月25.3万円で、こちらも前年度から4.6%上がりました(同調査)。年収ベースだと、常勤の介護職員はおおむね400万円前後。介護労働安定センターの介護労働実態調査でも、常勤の介護士の平均年収は約406万円とされています(介護労働安定センター 介護労働実態調査)。

「思ったより低くない」と感じた人もいれば「自分の給与明細はもっと少ない」と感じた人もいるはずです。この差を生むのが、これから挙げる資格・施設・加算の3つの要素です。

資格で給料はどれだけ変わるか

いちばん動かしやすいのが資格です。同じ令和6年度の調査で、保有資格別の平均給与額(月給・常勤)はこうなっています。

  • 介護福祉士(国家資格):35万0,050円
  • 実務者研修修了:32万7,260円
  • 初任者研修修了:32万4,830円
  • 保有資格なし:29万0,620円

無資格と介護福祉士では月およそ6万円、年間にすると70万円近い差。資格は給与テーブルそのものを引き上げますし、介護福祉士になると施設が取れる加算の額にも関わってきます。だから「働きながら初任者研修→実務者研修→介護福祉士」と段階を踏むことが、そのまま収入対策になるわけです。資格を取る順番や要件は未経験から介護職に転職するにはで詳しくまとめています。

施設で利用者と向き合う介護職員

施設形態でも差が出る

働く場所によっても相場は変わります。傾向としては、夜勤がある入居型ほど高め。特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)は夜勤手当が乗るぶん、平均月収が全体より高く出やすいのが実情です。一方、デイサービスなど日勤中心の通所系は、夜勤がない代わりに月収のベースは抑えめになります。

ここは一長一短です。特養は手取りが増えやすい反面、夜勤と身体介護の負担は重い。デイサービスは生活リズムを保ちやすい分、収入の上限は見えやすい。「いくら欲しいか」と「どんな働き方なら続くか」を一緒に考えたほうがいいでしょう。体力面が不安なら介護の仕事は体力的にきつい?も参考になります。

処遇改善加算という仕組み

介護職の給料を語るうえで外せないのが処遇改善加算です。これは国が介護報酬に上乗せして、その分を職員の賃金改善に回させる制度。2024年6月に、それまで別々だった「処遇改善加算」「特定処遇改善加算」「ベースアップ等支援加算」の3つが介護職員等処遇改善加算として一本化され、加算率も最大2.3%引き上げられました(厚生労働省 処遇改善加算リーフレット)。

ポイントは、この加算を事業所が取っているかどうかで手取りが変わること。加算には区分(I〜IV)があり、上位区分を取るにはキャリアパスや職場環境の整備といった要件を満たす必要があります。同じ介護福祉士でも、加算Iを取得している施設と未取得の施設では、月給が変わってくる。求人を見るときに「処遇改善加算の取得状況」を確認すると、給与の根拠が見えやすくなります。

収入を上げる現実的な方法

打てる手は、効果と労力で分けて考えると整理できます。

  1. 資格を取る:無資格→初任者→実務者→介護福祉士と進めるたびに給与テーブルが上がる。受講費を補助する施設もあるので、入職前に支援制度を確認したい。
  2. 夜勤に入る:1回あたり数千円〜1万円超の夜勤手当がつく職場が多い。回数を増やせば月収は上がるが、生活リズムとの相談になる。
  3. 加算を取り切っている施設を選ぶ:転職時に、上位区分の処遇改善加算を取得している施設へ移るだけでベースが変わる場合がある。
  4. ケアマネジャーへ進む:介護支援専門員(ケアマネ)の平均年収は約429万6,000円で、介護職員の平均より高い水準です(厚生労働省 令和6年賃金構造基本統計調査ベースの集計)。受験には実務経験が要りますが、長く介護で食べていくなら有力な選択肢。

どれも一足飛びではありません。ただ「資格を一段上げる」「加算をしっかり取っている職場へ移る」のどちらかだけでも、年単位で見れば手取りはまとまった額で変わってきます。

次の一歩

いまの給料が相場と比べて高いか低いかは、平均値と求人票の加算情報を突き合わせれば見えてきます。資格はすぐには取れなくても、「処遇改善加算を取り切っていて、資格取得を支援してくれる施設」を選ぶことは今日からでも動かせる条件です。

求人を一人で比べると、給与の内訳や加算の状況まで読み解くのは骨が折れます。介護に特化した転職サービスなら、担当者に「処遇改善加算I取得・資格支援あり」といった条件で絞ってもらえます。どのサービスを使うか迷ったら、求人数や対応エリアの違いを整理した介護の転職サイト比較から、自分の地域に強いところを選んでみてください。