介護
ケアマネ受験要件の短縮はいつから?|最新の動向と目指し方

ケアマネジャー(介護支援専門員)の受験要件を「5年から3年へ短くする」案が、厚生労働省の審議会で議論されています。ただし2026年6月時点では検討段階で、施行時期も短縮幅も確定していません。介護福祉士として現場で働きながら受験を考えている人にとって、現行ルールと今後の見通しを切り分けて把握しておくことが大事になります。
この記事の要点
- 現行は「指定された国家資格などで通算5年以上かつ900日以上」の実務経験が受験要件(2026年時点)。
- 厚労省の社会保障審議会・介護保険部会で「5年→3年」への短縮や更新制廃止が提案され、2025年10月に大筋で了承された(=検討段階。施行時期は未確定)。
- 短縮が決まるかどうかは公式発表待ち。今のうちは現行要件で実務日数を着実に積み、最新情報は厚労省や都道府県の公式で確認するのが現実的。
現行の受験要件は「5年・900日」?
2026年時点の受験要件は、指定された国家資格などに基づく業務、または相談援助業務に「通算5年以上、かつ従事日数が900日以上」就いていることです。介護福祉士の人なら、この資格を取得したうえで対象業務に従事した期間と日数で要件を満たしていきます。
ここで見落としがちなのが「900日」の数え方です。在籍年数だけでなく、実際に従事した日数で判定されます。休日・年次有給休暇・育児休業などで業務に就かなかった日は含まれません。週の勤務日数が少ない働き方だと、5年在籍していても900日に届かないことがあります。
対象となる国家資格は、医師・看護師・社会福祉士・介護福祉士・理学療法士・作業療法士など20以上。介護現場からのルートでは、まず介護福祉士を取り、そこから実務経験を積んで受験要件を満たすのが一般的な流れです。
要件の細かい考え方は、別記事のケアマネジャーになるにはでも整理しています。
受験要件の短縮はどこまで進んでいる?
「5年→3年」の短縮は、厚生労働省が見直しの方向性として打ち出したものです。深刻化するケアマネジャーの担い手不足を背景に、新たに目指す人を増やす狙いがあります。
経緯を時系列で見ると、厚労省は2025年10月27日の社会保障審議会・介護保険部会で資格取得要件の見直し案を示し、大筋で了承を得たと報じられています(介護ニュースJoint、日本経済新聞ほか)。提案の柱は次のものでした。
- 実務経験の年数を、現行の5年から3年へ短縮する
- 受験できる基礎資格に、診療放射線技師・臨床検査技師・臨床工学技士・救急救命士・公認心理師を加える
- 更新研修の修了を要件とした介護支援専門員証の有効期間更新の仕組み(更新制)を廃止する
ただし、これらはあくまで「提案が了承された」段階です。最終的な制度改正の内容、施行日、短縮幅がそのまま3年で確定するかは、2026年6月時点ではまだ決まっていません。報道でも「2027年度の介護保険制度改正に向け、年末のとりまとめをめざす」とする一方、施行時期の見方には幅があります。確定情報として扱うのは時期尚早です。

短縮はいつから適用される見込み?
現時点で「○年○月から」と断言できる公式の施行日は出ていません。議論の流れとしては2027年度の制度改正のタイミングが一つの節目として語られていますが、これは確定したスケジュールではなく、あくまで検討の目安です。
注意したいのは、報道や資格スクールの解説で「2026年度を目処に」「2027年度から」など、見立てに差があることです。受験を予定している年の要件は、必ず厚生労働省や受験を申し込む都道府県(各都道府県の指定試験実施機関)の公式案内で確認してください。制度の話は、確定前の情報をうのみにすると準備の前提が崩れます。
仮に短縮が実現すれば、現場で2〜3年働いた段階で受験の道が開ける人が増えます。とはいえ「決まったら早まる」という前提で受験計画全体を組むのは、現段階ではリスクがあります。今の自分が満たせる要件を起点に考えるのが堅実でしょう。
介護職からはどのルートで目指す?
介護福祉士として働いている人は、すでにケアマネ受験の対象資格を持っています。あとは対象業務での実務経験(現行で通算5年以上・900日以上)を満たし、各都道府県が実施する介護支援専門員実務研修受講試験に合格、その後の実務研修を修了する流れです。
順序を整理すると、こうなります。
- 介護福祉士を取得する(未取得なら、実務者研修+実務経験ルートなどで)
- 対象業務で実務経験を積む(従事日数を意識して記録)
- 受験要件を満たした年に、都道府県の試験に申し込む
- 試験合格後、実務研修を修了して登録・ケアマネジャー証の交付を受ける
試験は例年10月ごろ、申込は初夏(6月前後)に設定される自治体が多く、年に1回しかありません。要件を満たす見込みの年から逆算し、申込期間を逃さないことが地味に重要です。
今からできる準備は?
要件短縮が決まるかどうかにかかわらず、今やっておいて損のない準備があります。短縮を待つだけの「様子見」にしないことが、結果的に最短ルートになります。
まず、従事日数の記録を整えておくこと。受験申込では実務経験証明書が必要になり、勤務先に発行してもらいます。転職を挟む場合、過去の勤務先の分も集める必要があるため、在籍時期と従事内容を自分でも控えておくと後で困りません。
次に、試験対策。介護支援分野と保健医療福祉サービス分野が問われ、合格率は近年おおむね2割前後で推移しています。働きながらの受験になるので、要件を満たす1年ほど前から少しずつ進めておくと、申込の年に慌てずにすみます。
そして、最新動向のチェック。短縮が制度化されれば受験できる年が前倒しになる可能性があり、自分の受験計画に直結します。厚労省の審議会資料や都道府県の試験案内を、年に数回は見ておくとよいでしょう。
次の一歩
ケアマネを目指すなら、まず「自分が現行要件をいつ満たすか」を確かめるのが出発点です。介護福祉士としての従事日数を数え、不足分があれば今の職場で積めるか、あるいは対象業務にしっかり就ける環境かを見直してみてください。
職場環境が要件を満たしにくい(対象業務に就けない、勤務日数が少ない)場合は、ケアマネを見据えた働き方ができる職場へ移ることも選択肢です。介護分野の転職サービスの比較は介護向け転職サービスのおすすめ比較にまとめています。条件や求人の傾向を見比べる材料にしてください。
制度の見直しは、目指す人にとって追い風になり得ます。ただ確定情報が出るまでは、現行要件のもとで実務と試験対策を進めておくのが、いちばん確実な備えです。
よくある質問
ケアマネの受験要件はもう5年から3年に短縮されたのですか?
2026年6月時点では確定していません。厚生労働省の審議会(社会保障審議会・介護保険部会)で5年から3年への短縮を含む見直し案が提案され、2025年10月に大筋で了承されたと報じられていますが、施行時期や最終的な内容は未確定です。受験する年の要件は厚労省や都道府県の公式案内で確認してください。
短縮はいつから適用される見込みですか?
公式の施行日は出ていません。議論では2027年度の介護保険制度改正のタイミングが節目として語られていますが、確定したスケジュールではなく検討段階です。報道によっても時期の見方に幅があるため、確定情報を待つのが安全です。
現行の900日とはどう数えますか?
在籍年数ではなく、対象業務に実際に従事した日数で判定されます。休日・年次有給休暇・育児休業など業務に就かなかった日は含まれません。週の勤務日数が少ないと、5年在籍しても900日に届かない場合があります。
介護福祉士からケアマネを目指す流れは?
介護福祉士を取得したうえで対象業務の実務経験(現行で通算5年以上・900日以上)を満たし、都道府県の介護支援専門員実務研修受講試験に合格、その後の実務研修を修了して登録します。試験は年1回(例年10月ごろ)です。